Chairman Interview
理事長 冲永佳史からのメッセージ
2020.05
帝京大学をめざす皆さんに、
私たちがめざす教育についてお話しします。
それは、教育指針である実学国際性開放性
という3つの言葉で表されます。
世界の人びとや文化に
直接ふれる
まず、関心のある方も多いと思われる「国際性」からお話ししましょう。
昔から日本は、他国と交流しながら独自の文化や商品?サービスを生み出し、発展してきました。国際化は、いわば日本の運命です。
しかし、本格的なグローバル社会を迎えた現在では国際化の流れをただ追うのではなく、進むべき道を客観的に見定める目も必要です。
そのためには、他の国の人びとや文化と直接ふれる機会を持ち、真の「国際性」を育むことが不可欠と私たちは考えます。
この思いは、例えば2017年度入学者よりスタートした、外国語学部在籍者全員が留学する「GLOBAL CAMPUS PROGRAM」などに表れています。また、1990年代に独自のキャンパスを海外に設置するなどして築いたネットワークは、現在80の大学?研究機関に拡大。交換留学や研究交流など、単なる制度に終わらない「生きた交流」が活発に行われています。
社会で必要な力と
本質を追求できる目を養う
次に「実学」について。
社会に出ると、皆さんは、あらゆる環境にさらされることになります。対応するには、獲得すべき知識?スキルを見極め、実行していく力が求められます。これを示した言葉が「実学」です。
社会で活躍するために必要な知識?スキルを獲得することに加え、それを上手く活用すること。論理的に考えて発信すること。あるいは、得た知識?スキルをもとに新しい知識?スキルを獲得すること。それが帝京大学の「実学」です。
そして「開放性」。
自分なりのものの見方をしっかり持つことが大事なのは、言うまでもありません。しかし、そのうえで、他の人の考え方や自分の学問領域以外の視点を学ぶことも、同じくらい重要です。
自分の軸に他の軸を加えることで、物事の本質をより深く学び、追究できる目を養う。帝京大学は、この考えを「開放性」としてとても大事にしています。
創立時から研究者や教育者ばかりでなく、企業や官公庁の出身者も教員として招き「開放性」ある学びの場を提供してきたのはその表れです。
自ら立ち、
律する「自分流」
を身につける
学びの特徴
帝京大学の教育プログラム?カリキュラムは、この「実学」「国際性」「開放性」をもとにつくられています。
プログラム?カリキュラムをこなしていく中で、専門性を身につけ、それを社会でどう活用すべきかを見定め前進させる力、さらに、大学で学んだことをもとに異なる専門性を獲得し社会の変化に対応できる力を培うことができるでしょう。
そんな力を持った人材こそ、私たちが教育理念で掲げる「自分流」、即ち、自ら立ち、自らを律する人材にほかなりません。
また、研究領域においても特徴ある研究がたくさん行われ、その成果は学内の教育活動に、そして世の中に広く還元されています。
こうした環境で過ごすことで新しいことに取り組み、探求を積み重ねることに面白さを感じ、また、学んだことを社会に生かすことに価値を見いだす人材に育っていけるはずです。
最後に。
今は未来を予測するのが困難な時代です。
しかし、それは皆さんがその未来を
つくっていく余地が
たくさんあるということ。
皆さんは帝京大学で刺激し合える友達、
教員にたくさん出会えるはずです。
いろいろな見方や考え方に触れることで、
未来を切り拓く想像力と創造力を
必ず身につけられると思います。
理事長
冲永 佳史
OKINAGA Yoshihito