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教職のススメ vol.03 interview 試験に向けて行った対策は?
一番苦労したことは?
教員採用選考試験に合格した
卒業生に話を聞いてみた。

2023年度 教員採用選考試験 合格者座談会

2023年度 教員採用選考試験合格者をお呼びして、座談会を実施しました。
教職課程や試験対策のことなど、これから教職課程をめざす皆さんにとって、
ためになるお話をいろいろ語っていただきました。

  • 中山 菜樹さん
    所属 教育学部初等教育学科
    初等教育コース
    受験校種?科目 小学校?全科
    受験地 埼玉県
  • 高橋 夏美さん
    所属 教育学部初等教育学科
    初等教育コース
    受験校種?科目 特別支援学校
    受験地 東京都
  • 中村 颯さん
    所属 教育学部教育文化学科
    受験校種?科目 中学?高校 保健体育
    受験地 横浜市
  • 高田 美月さん
    所属 教育学部教育文化学科
    受験校種?科目 中学?高校 英語
    受験地 東京都
  • 笠松 美咲さん
    所属 教育学部初等教育学科
    初等教育コース
    受験校種?科目 小学校?全科
    受験地 新潟県他
  • 進行佐野 匡先生
    所属 教職センター

(以下敬称略)

Interview 教員をめざす後輩へ、
合格者が語るリアルな道のり

佐野 さんの回答
佐野

皆さん、試験合格おめでとうご ざいます。皆さんが叶えた教職という夢を、皆さんの後輩にも続いてほしいと考え、この教員採用選考試験合格者座談会を企画しました。

これまで帝京大学で学んできた、経験やその時に感じたことを話していただければと思います。この4年間の各学科での学修、それと並行して教職課程や教員採用選考試験対策を行ってきたわけですが、一番苦労したこと、大変だったことを聞かせください。

中村 さんの回答
中村

科目で「生理学」と「運動生理学」という科目があります。免許取得のためには絶対に単位を取らなければならない科目で、私が一番勉強した科目です。私だけではなく、この科目を苦手とする方は多いですね。

中山 さんの回答
中山

履修科目が多く、時間的な余裕がなかったです。教職課程とは別に、言語科目についてはもっとじっくり学びたかったと思っています。

佐野 さんの回答
佐野

そうですよね。教職課程をはじめ、司書教諭課程などの資格科目には卒業単位に含まれない科目もありますしね。時間がもっとあれば、という言葉は私もよく聞きます。

では次に、皆さんは大学の学修と並行して試験対策をいつ頃から、どのように行っていたのか教えてもらえますか。

笠松 さんの回答
笠松

まず基本的なことですが、1年次から教職課程の授業を受け、教職に関する知識を理解することが重要だと思います。最終的に教員採用選考試験でも教職教養として出題されるので授業でしっかり専門的な知識を得たり、考えたりすることが対策の一つです。

私が本格的に対策を始めたのは、試験まであと半年頃の3年次の2月からでした。小学校の教科に関する専門教養は1冊の問題集を使い、何度も繰り返し問題を解きました。何度も取り組んでいると、苦手分野が分かってくるので、苦手分野を中心に学習を進めました。その結果、専門教養の学習を効率よく進めることができ、ほかの試験対策に時間を充てることができました。

また、私の場合は複数の自治体を受験したこともあり、多くの自治体の過去問を解きました。自治体によって問題の傾向は全く異なるので、複数の自治体の問題に慣れておくと、実際の試験で傾向が変わったとしても対応できる自信になりました。このことから、実践力が身につけられたと思います。

佐野 さんの回答
佐野

なるほど。複数の自治体の過去問を解くことは効果がありそうですね。小学校の場合は全科目が出題されるため、範囲が広く、さまざまな問題が出されます。ほかの合格者も、合格体験記で同じようなことを書いていましたね。

教職教養についても、大学の授業と試験対策は別な学修内容と捉える方がいます。必要な知識は大学の授業で学べます。教員をめざす上では、まず授業をしっかり聞き、土台となる基礎力を確実に身につけることが試験対策の第一歩だと考えます。

一般教養は範囲も広く、時事問題なども問われますが、どのように対策をしましたか。

笠松 さんの回答
笠松

過去問題を解いた以外には、ニュースを見るようにしました。実際、ニュースで見た内容が出題されました。また、音楽科の問題に取り組むときには、実際にその音楽を気分転換代わりに聴きながら問題を解いたりしていました。

あらためて教師は良いな、と 思うことができました

佐野 さんの回答
佐野

次に、面接や小論文、実技など、二次試験の対策についても聞いてみたいです。

高田 さんの回答
高田

私の試験区分は中学校?高等学校の英語ですが、英語には実技試験があります。英語での受け答えを求められるため、先生と相談しながら、困ったときに使う文を3つほど準備しました。途中で黙ってしまうのがよくないと思ったので、その文の単語を入れ替えることで、いざという時にそれで対応できるようにしました。

あとは友達と練習を繰り返すことで、自信をもって実技や面接に臨めるようにしました。

高橋 さんの回答
高橋

私は東京都が教師をめざす大学生を対象に行う勉強会の東京教師養成塾に入っていたので、一次試験は免除、二次試験も個人面接のみでした。そのため早くから対策を始めることができました。具体的には、予想される質問に対して、回答をノートにまとめることから始めました。まとめ方もまずは箇条書きで記入し、それを文章につなげるようにしました。

友人たちと模擬面接も何度も行いました。初等教育コースはほとんどの学生が教員採用選考試験を受けるため、その点は環境にも恵まれていたと思います。また、東京教師養成塾では他大学の学生もいるので、そちらでも練習ができました。複数人で行うと、その方の回答が聞けるので、いろいろな考えに触れることができ、考えを深めることができました。

佐野 さんの回答
佐野

東京教師養成塾の場合は、対策が一本に絞れるので万全の体制で試験に臨めたわけですね。他大学の方とも交流できるのは、今後の教員生活にも役立つことでしょう。配属される学校は違うかもしれませんが、同期となる方たちですからね。?

中山 さんの回答
中山

私の場合は大学推薦をいただくことができたので、二次試験の面接試験対策は、高橋さんと同じように行いました。その中でも私はとにかく教職センターを利用しました。学校の校長先生だった先生方と話しをすることで、それまで自分では気づかなかった見方や考え方に触れることができました。

また、教育の在り方も考えさせられ、あらためて教師は良いな、と思うことができました。

佐野 さんの回答
佐野

教職センターの教員を代表してお礼を言います。ありがとうございます。私たちも皆さんを誇りに思いますよ。

「FUN」ではなく、「INTERESTING」の 楽しさを経験できたということ

佐野 さんの回答
佐野

ほかに試験対策全般で工夫したことはありますか。

中村 さんの回答
中村

私は教育ボランティアを行っていました。教育実習もそのボランティア先の学校だったのですが、ボランティア時に生徒や先生とのコミュニケーションの取り方や現場の先生方の働き方を見てきたので、教育実習や試験対策にも役立ちました。

高田 さんの回答
高田

直接的な試験対策ではないのですが、アルバイトでの経験は非常に役立ったと思っています。アルバイトをしていたカフェチェーンでは、接遇に力を入れていました。そこでお客様への対応やお店全体の様子を見てその時に何が必要か判断し、行動にうつす大切さを学びました。

また、最初はそれを学ぶことから始め、その後、そのことを後輩に伝える立場になると、自分では理解していることをコミュニケーションによって他の人に適切に伝える面白さと大変さも学びました。

佐野 さんの回答
佐野

私も、アルバイトで学習塾の講師をしていた学生から、その塾に通われている生徒の保護者との面談や、講師間の会議に出席する中で、必然的にコミュニケーション力が養われ、人とのかかわり方を学べた、という話を聞いたことがあります。

教師をめざす方にとっては、さまざまな方との会話を通じてコミュニケーションをとり、よりよい関係性を築いていくことが重要なのでしょうね。これまでの皆さんの努力がよくわかりました。

続いて、教職課程の最大の学びの場となる教育実習ではどのようなことが学べましたか。

高橋 さんの回答
高橋

教育実習では、子どもたちは想像力が豊かで、思いもよらない考え方を持っていると感じました。子どもたちと話すことや、子どもたちの反応や表情を見ながら授業を行うことで、教師という仕事のやりがいや魅力に気づくことができました。

高田 さんの回答
高田

教師という仕事は楽しいだけではなく、教師側の姿勢一つで子どもたちに伝わるものが違うという責任の重さも学びました。もちろん、教育実習では高橋さん同様、やりがいや魅力を感じましたが、それには「責任」が伴うということを実感しましたし、覚悟を持って教員生活を送ることが必要であることも学びました。

佐野 さんの回答
佐野

教育実習では貴重な経験ができましたね。学生に教育実習後に感想を聞くと「大変だったけれど、楽しかった」と、ほとんどの学生がそう話します。これは今まで経験したことがない目の前の課題を、ご指導いただく先生方の力も借りながらクリアしていくことで達成感が得られた、ということなのでしょうね。

よくいいますが「FUN」ではなく、「INTERESTING」の楽しさを経験できたということだと思います。

試験は大変かもしれないけれど、 あなたらしさがしっかり伝われば大丈夫

佐野 さんの回答
佐野

最後に、皆さん方からこれから教員をめざす後輩たちにメッセージをお願いします。

中山 さんの回答
中山

いろいろな人がいるから学校は面白くて、そして正解は一つではありません。苦手なことや教師に向いていないと思うことがあっても、教師と子どもたちと補いあっていければ良いのかなと思います。小さなことでも、自分だからできることを大切に思ってほしいです。

中村 さんの回答
中村

自分の意見を持ってください。「私は〇〇がしたいから」という明確な目標があることで、その目標に向かって真剣に取り組めると思います。自己研鑽に努めてください。

笠松 さんの回答
笠松

採用試験の内容は人によって異なります。一次試験が免除になる方が周りにはいますが、人は人、自分は自分と言い聞かせ焦らないようにしていきましょう。あと試験対策に楽しみを持つことが、モチベーションの維持にもつながります。

高田 さんの回答
高田

教師をめざすのは、決して楽な道ではないと思います。それでも本気で取り組めば、必ず結果はついてきます。

「試験は大変かもしれないけれど、あなたらしさがしっかり伝われば大丈夫。」私が教育実習の指導教官からもらった言葉を、後輩たちに送ります。

高橋 さんの回答
高橋

4年間じっくり確実に力をつけていってください。時間はあります。焦らず、自分のペースで頑張ってください。

佐野 さんの回答
佐野

本日は長時間にわたり、本当にありがとうございました。皆さんが着任される学校での活躍を、帝京大学教職員一同、心より願っています。

Thank You

今回お話を聞いた学生も利用していた 教職センターについて

教職センターは、教員をめざす学生や教員免許状の取得を希望する学生がいつでも相談?指導を受けることができる総合的なサポートセンターです。
本学を卒業し、教育に関わる現場で活躍中のOB?OGや在校生がつながれる「OBOG教職の会」も開催しています。

詳しくはこちら

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教育について深く学ぶことのできる
「教職課程」は
教員をめざす人だけでなく
教育関係の企業やサービスに興味のある人に
とっても
とても有意義な経験となります。

帝京大学で、同じ目標を持った仲間と
一緒に学んでみませんか?