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研究とSDGsのつながりを知る。TEIKYO SDGs Report 帝京大学の先生たちが行っている研究活動内容がどのようにSDGsとつながっているのかをひも解きます。 研究とSDGsのつながりを知る。TEIKYO SDGs Report 帝京大学の先生たちが行っている研究活動内容がどのようにSDGsとつながっているのかをひも解きます。

今回の先生
今回の先生

帝京大学医療技術学部看護学科
准教授

三木祐子 先生

どんな先生?
どんな先生?

聖路加看護大学看護学部看護学科卒業。病院看護師を経て、東京大学大学院医学系研究科修士課程修了、のち博士課程修了。厚生省健康政策局看護課看護師係長など多方面で活躍後、2018年から現職に就任。

WHAT ARE 17GOALS OF SDGs?
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「子ども」の生活環境の分析から SDGsにおいて健康は重要なテーマ。三木先生は、社会で生活する人びとの環境や認識、行動がどのように子どもの健康に影響を与えるかを研究している。健康を構築する要素をていねいに分析することで、社会の健全性を実現するための行動変容につながる。

子どもの健康に関する3つのテーマについて研究

三木先生は看護師として勤務時、将来も小児にかかわっていくのであれば、小児だけでなく親ともかかわることが大切で、また子どもの生活環境の分析も必要だと考えた。現在は3つのテーマについて研究している。

1つ目は高層集合住宅に暮らす親子の健康について研究

1990年代後半、住環境の高層化が本格的に進む中、高層階に住む母子は自宅で過ごす時間が長くなることによる幼児の生活習慣の自立の遅れや母親の精神的健康度の低さが明らかになった。現在は社会の変化によりその傾向が少なくなった一方、超高層住宅における災害時の対応や子どもの転落事故の増加など新たな健康課題も。

2つ目のテーマは小学校におけるがん教育

がんの原因はたばこやお酒であると強調されることが多いが、それらと無縁のがん患者さんも一括りにされ、親ががんになると不愉快な思いをさせられる子どもも多い。そのため正しいがん教育をし、偏見をなくすことが大切。帝京大学では、正しくがんを知るための小学生向けの教材づくりや、がん患者の家族をもつ子どもに安全な居場所を提供する「コアラカフェ」も実施。

発達障害児を取り巻く環境についての研究が3つ目

発達障害を発見できるタイミングは、幼少期や思春期、大人になってからなどさまざま。周囲が正しい知見を持つことや、医師や保健師などの医療、保育、教育、福祉、心理などさまざまな立場の方と連携して支援できる環境が地域の取り組みとして実現することで、発達障害の子どもやその家族が安心して日常生活を送ることができる。

社会の健康を看護るために必要な環境を整備していく

このように、子どもや、その家族の健康を保つためには単に病気にかからないというだけでなく、周囲の環境や社会の認識、地域の支援体制を含めた生活環境の安定性が欠かせない。社会における健康を看護るために必要な環境を整備していくことが、SDGsのゴール達成に向けての全世界共通のテーマになりうる。